ワンルームアパート経営のメリットとリスク
福岡ほどの規模がある街でしたら、ワンルームアパート経営を助けてくれる不動産会社もたくさんあります。数が多い分だけ差別化もされていますので、詳細をしっかり理解しておく必要はありますが、始めること自体は難しいわけではありません。今回はそんなワンルームアパート経営のメリットとリスクについて、ポイントを3点程お話しします。
福岡の土地柄を最初に把握しましょう
ワンルームアパート経営を始めるに辺り、その最初の1歩は福岡の土地事情を知っておくことになります。前提条件によって、経営戦略も変わるからです。まず、福岡は九州全体の大学の半数が集まっていることもあり、学生の数がとても多いことがポイントになります。門司港を始め、観光スポットも多く、県外からの観光客も頻繁にやってくるため、短期長期を問わずに一人暮らしの物件探しの需要がとても多いです。
食料物価及び家賃も東京に比べて安く、アジアの玄関口と称される程に海外からの行き来も頻繁で、上海までは1時間半、ソウルまでは少し伸びて1時間10分、台北までは2時間半の計算になります。ちなみに何れも飛行機ですが、当然船便も出ています。その上、人口増加数は全国で最も伸びており、今後も同じような水準を維持することが見込まれます。
天神駅周辺の再開発計画である「天神ビックバン計画」による経済効果も相当に大きい物があり、見逃せないポイントです。予算によっては、この辺りに物件を準備するというのも悪くありません。
こういったポイントを勘案するのであれば、ワンルームアパート経営をするにあたり、切り込む角度が多くあることを伺い知れるでしょう。学生を中心に戦略を考えるのか、異文化を許容できる余地があるのならば海外からの長期滞在者に的を絞るのか、それとも天神駅周辺で利益を狙うのかということで、まずは青写真を頭の中に描いた上で、専門の業者に話を聞いてもらうことをおすすめします。
業者選抜の上でも、事前に一定の考えがあるのとないのとでは、結果が随分変わりますので、とくに意識しておくことをおすすめします。
ワンルームアパート経営の基本を把握しましょう
ワンルームアパート経営とは、集合住宅の物件の一部屋を購入したら、それを他人に賃貸で貸すことです。アパート全体を購入することではなくて、部分的に購入することにより、初期投資や維持費などが格段に安く始められるという点で大きいメリットがあります。
一部屋から始めてみてある程度運営方法などがわかったら、部屋を身の丈に合わせて2つや3つにしてみるというのも悪くありません。住民が入っている間は、定期収入が入って来ますので、年金代わりに考える人も珍しくないです。
ただし、リスクも存在し「保有物件から入居者が去った場合は、家賃収入はその瞬間0になってしまう」のは意識しておかないといけません。それにワンルームであるということは、他所の部屋を同じくワンルームアパート経営に使っている人も居るということになりますので、周辺の人が家賃を下げた場合にはこちらも家賃の値下げを考えないといけないことも有り得ます。条件が同じで、片方だけ家賃が高ければ、やはり安い方に多くの人が流れてしまうからです。
後は、建物に関する様な改築や修繕のような部分は、個人裁量でどうにもできないということも注意しておくべき点になります。権限が及ぶのは、あくまでワンルーム限定になりますので、他所の部屋や構造に関するようなことは範疇外になります。物件探しをする場合は、こういったポイントを上手くカバーしてくれる条件の会社を探すことがとても重要です。自分の手が届く範囲の、丁度よい保有数を考えることが基本と思っておけば問題ありません。
不動産会社探しの時の注意点を教えてください
ワンルームアパートに限りませんが、不動産運用を始める場合には、不動産会社を選択することになります。その時に最初に確認しておくべき点は、「大手不動産会社」と「地域密着型」のどっちに仕事をお願いするかという点です。
前者の大手の方は、規模が大きいですので保有物件数も多く、営業力や対応力の速さという点で大きい力になってくれます。同じ福岡内であったとしても、地域によって不動産価格は大きく変わりますので、ネットワークが広いということはその分丁度よい物を紹介してくれる可能性が高まります。
対して、地域密着型は大手ほどのネットワークがない代わりに、特定の地域に関しては非公開物件などを有している可能性が高いです。さらには地域特有の事情などにも精通していることが少なからずあり、広範囲ではなくピンポイントで「門司港周辺」や「天神周辺」など、物件が欲しい地域が決まっているという場合にはこっちにお願いしてみるというのも戦略の一つでしょう。
後は管理戸数と入居率に関しては、依頼先がどのような不動産会社であっても、とくに注意するようにしてください。これは大抵の場合は、HPなどで公開されていますので、確認するのは差ほど難しくはないです。管理戸数と入居率とは、いうなれば会社の実績ともいえる部分なので、ここが高ければそれだけ多くの経験がある会社と見なすことができます。その上で、こちらの条件に合わせてどの程度の提案をしてくれるかということで、提案力をチェックすれば完璧です。
福岡の土地柄と不動産会社の違いを把握した上で、丁度よい物件を探すのが大前提です。上手くいけば定期的な家賃収入が確保できますし、物件を一棟購入するよりも管理の手間も大幅に削減できるメリットがあります。ただし、ワンルームな分だけ、もしも入居者が退去してしまうとその瞬間家賃0になってしまったり、物件全体に関する改築や修繕には権限が及ばなかったりといったリスクはしっかり理解しておきましょう。